結局響が慣れない手つきでなんとか材料を切ってくれた。 本人の手も、切って。 なんとか切れた材料はボロボロで、串に刺して揚げると形は跡形もなかった。 「なんで包丁も使えないの?よくそんなでここまで育ったね」 「うるせぇ、俺んちの教育方針に料理は組み込まれてなかったんだよ」 それでよく ご両親は独り暮らし許したね。 飢えてたらどうするんだろう。 でもなんだかちょこちょこ切り傷がある響の手は、ものすごく男らしく見えた。 「うまいな、これ」 「ボロボロだけどおいしいね」 「ボロボロは余計だ」