悪態姫と小悪魔王子

【奏太side】

「なぁ奏、さっき姫乃と何話してたんだ?」

「ダーメ!内緒だよ」

「ちぇっ……。」

俺には

姫乃の事になると

何でも知りたくなる癖がある。

理由は決まっている。

姫乃の事が

好きだから……。

もちろんこの事は

奏にバレている。

「そーちゃんは本当に、姫ちゃんが大好きだね♪」

「…っ……うっせ!それ以上言うなッ!!」

何だか恥ずかしくなって

奏にデコピンしてやった。

「はぅっ…!痛いよそーちゃぁ〜ん……。」

涙目になる奏に

慌て始める俺。

「ご、ごめん奏…!痛かったよな……?」

「ううん…だいじょーぶ……。」

奏は

頭をさすりながら

苦笑いを浮かべる。

「……ほら、帰ろう。」

「うん!!」

俺達は

手を繋いで帰った。

姫乃への想いは

まだ伝えずにいよう……。