お父様が

毎朝

抱き付いてくるから

余裕を持って起きているのに

必ず時間が無くなる。

今日だって

家を出るまで

残り

10分しか無い。

たまには

ゆっくり朝食を摂りたいのに。

朝食が食べ終わり

学校に行く準備をする。

「お嬢様、車の準備を致しますので
少々お待ちください」

「あぁ」

「姫乃、もう行ってしまうのかい……?」

お父様

その涙目で訴えてくるの

やめてください。

「お嬢様、準備が整いました」

「では…お父様、行って参ります」

私は

泣いているお父様を放って

車に乗り

学校へ向かった。