悪態姫と小悪魔王子

「あ、そーちゃん!」

「わりぃ。遅くなって」

「大丈夫だよ。今まで姫ちゃんと
お話してたの」

奏太は

不思議そうな顔をする。

「何の話だ?」

「そーちゃんにはナイショ♪」

奏は

人差し指を口元に立てて笑った。

「何だよそれー!!姫乃、何の話してたんだ?」

「え!?わ…忘れた……」

途端に

嘘をついてしまった。

「うっわー…分かりやすい嘘。姫乃は
嘘つくのが下手だな」

「うるさい!!」

「怒んなって。もう聞かないから」

「……そうか」

私は

そっと胸を撫で下ろす。

「じゃあ奏、俺達はそろそろ帰るか」

「うん!姫ちゃん、またね!!」

2人は

仲良く歩いて帰って行った。

私が

要を好き……?