「えええ!野田くん、それちょっとバカにしてるでしょ!」



ほっぺたを膨らませて怒る心瑠。



そんな可愛い表情、誰にも見せてほしくないのに……。



俺はイライラで爆発寸前。



「してねぇーよ。だから確認はもう大丈夫だから貸して」



「うぅ……じゃあ、はい」



ガタン―――



俺は耐え切れなくなって、立ち上がった。




「あ、青山くん……?」



心瑠は突然立ち上がった俺を見て、目を丸くしている。



「野田、そんなに困ってるんだったら俺の貸すよ?」



精一杯の笑顔で野田にノートを差し出した。
たぶん、目は笑ってないだろう。



「ほんとだ!青山くんのだったら見苦しい絵も見ないで集中して写せるよ!」



心瑠、ナイス!!



「そうそう、だから俺のノートの方がいいと思うけど」



ふ、ざまあ野田。