だから……アイツの家に晩飯食いに行くってだけで不安になる。
………って俺、恋する乙女みたいじゃねぇか!
あぁ……もうどんだけ心瑠のこと好きなんだよ。
「はぁぁ………」
恋わずらいかよ……俺。
とにかく……心瑠は絶対誰にも渡さねぇ………。
絶対に心瑠を俺に夢中にしてやる。
「お、勇吾じゃん」
すると、前から友達と遊んだ帰りであろう、颯希が歩いてきた。
「なに、心瑠ちゃん送ってきたの?」
「まぁな」
「勇吾わりと本気なんだ」
なんだよ“わりと”って………。
「うるせ」
「一緒に帰ろうぜ!色々話聞かせろよ」
「………いや」
「はい、じゃあ帰るぞ!」
き、聞いてねぇ………まぁいっか。
たまには颯希のテンションに付き合うのも。