「ゆ、勇吾……っ!?」
「じゃあ、俺がさ」
「え?」
勇吾が耳元で話すから、勇吾の声がすごく近くで聞こえてドキドキする。
「俺がオトナのキスしたら、オトナになれるかもよ?」
「!?……っな、なに言ってるのっ!」
いつもとは違う、甘い声で言うからとろけそうになった。
「甘くてオトナなキス、してやろうか?」
フッと笑う勇吾。
ダメだ、私完全に勇吾のペースに乗せられてるっ!
「し、しませんっ!!!」
私が真っ赤になりながら言うと、笑いながら勇吾は私から離れた。
「……っはは、冗談だっつーの。心瑠面白れぇな」
じょ、冗談だったの!?
まぁ……そうだろうとは思ったけどさ……。



