「おまたせ~~っ!」




昇降口に着き、私は勇吾に後ろから抱き着いた。




「ほら、心瑠可愛くなったでしょ?」




結季ちゃんがにこっと笑う。




「わ!ほんとだ!心瑠ちゃん可愛くなってる~!」




颯希くんが私の顔をまじまじと見る。




「でしょ!ね?青山くん!」




勇吾の方を見ると、少し不機嫌な表情だった。




どうしたんだろう……?




「……あぁ」




「ふふ、じゃ、颯希行こうか。じゃあね!」




結季ちゃんは「お邪魔虫は退散しましょ」と、昇降口を出て行った。




え……この状況……なに!?
勇吾、少し不機嫌そうだしどうすれば……?




「あの……勇吾?」




「……なに?」




ひぃい……!不機嫌だ……。