私が頭の上にハテナを浮かべている間に、結季ちゃんはメイク道具を用意した。
「え……メイク道具……?」
「そ!メイクしてあげるからじーっとしててね!」
「えぇ!?」
め、メイク!?
私、メイクなんてしたことないし、絶対に似合わないよ!
そう考えているうちに、結季ちゃんはメイクをほどこしていく。
「ここには暗めのアイシャドウを塗って……」
「うぅ……結季ちゃん……」
私は結季ちゃんみたいに、元の顔が可愛くないしメイクしても無駄だよ……。
「動くなっ!変なとこに付いちゃうでしょーがっ!」
結季ちゃんは大声で私を怒鳴った。
そ、そんな怒鳴らなくても……!
「ご、ごめんなさい……」
仕方ない……もう抵抗するのはやめよう……。
私は結季ちゃんにされるがままに、じっとしていた。