「もし、俺のクラスが勝ったら心瑠にもう関わるな」



「は?」



「俺のクラスが負けたらもちろん、心瑠のことは諦める」



賭け……か。



「受けて立ってやるよ」



コイツにだけは負けたくない。



「……じゃあ、決まりだな」



藤堂蒼空は満足そうに笑った。



絶対に負けない。



「お前なんかに心瑠は渡さないから」



俺を鋭い目で見る。



「俺だって渡すつもりなんてないから」



心瑠は絶対に渡さねぇ。



「2人ともー!なにしてるの?」



心瑠が首を傾げている。



「じゃ、俺は帰るわ」



藤堂蒼空は図書室を出ていった。