あぁ……初めて自分のクセを恨んだかも……。



幼なじみとクラスの王子様を間違えちゃうなんて……。




「心瑠、どこ行ってたのよ?」



さっきの場所に戻ると、クリームパンと焼きそばパンを手にした結季ちゃんがいた。



「ご、ごめん、ちょっと散歩……」



結季ちゃんと教室に戻る。



「ねぇ……結季ちゃん。私、抱き着くクセ、直そうかな……」



教室に戻る途中、結季ちゃんに言った。



「え?どうしたの急に」



「いや、実はさっきね……」



私はさっきの出来事を話した。



「えぇ!?藤堂くんと間違えて青山くんに抱き着いた!!?」



「しーっ!!結季ちゃん、声大きいよっ!!」



結季ちゃんは「ご、ごめん」と声のボリュームを下げた。