へたれ王子




田中先生が来るまで、その辺にいた体育の先生と雑談をしていたら、

数分後にようやく田中先生が戻ってきた。



「おまたせ、星河くん」

「あ、ども」



田中先生は数枚の紙を持って俺の向かいのソファーに座ると、

俺にそれを見せる。


何の紙だ?


そう思ってそれを見てみると、それはどうやら進路関係の紙らしかった。


しかも全部どっかの大学の資料。



興味ねぇー



「…何すかコレ」



その紙を眺めながらそう言うと、田中先生が言った。



「大学の資料。星河くん、勉強の成績がいいから、進学したらどうかなぁと思って」



田中先生はそう言うと、ニッコリ笑う。


…その笑顔、確かに素敵だけど、今は酷く憎たらしい。




「…でも俺、進学はちょっと…」



めんどくさいし、無理。


そう言いかけたら、それを遮るように田中先生が言った。



「でも、星河くんならどこの大学でもイケると思うけどな。成績はいつもトップだし」



そう言って、「もったいないよ」と付け加える。