へたれ王子




俺が罪悪感でいっぱいになっていると、そんな俺に菊池君がまた言った。




「…俺だったら送ってあげるね、確実に」

「……」

「だって帰り道に何かあったら大変だし」




そう言って、わざとらしい意地悪な笑みを浮かべて俺を見る。




「……」




…けど、もう離れちゃったモンは仕方ないし。

今更戻るのは、もっと疲れるし。

今日は許してよ。ね?




「…明日。明日ちゃんと送るよ」




そう言って、「じゃあ、また明日な」ってその場を離れようとしたら、その腕を突然菊池君にガシッと掴まれた。




「?…なに、」




まだ何か用か。


そう思っていたら、菊池君はさっきより声のトーンを落として言った。




「じゃあ、いらなくなったら、また俺にちょーだい?」

「は…何を、」

「だから、茉友ちゃんだよ」



菊池君はそう言うと、ニヤリと不敵な笑みを浮かべる。