へたれ王子




…何でだろ?菊池先輩、良い人なのに…。




星河先輩の言ってる言葉の意味が全然わからないあたしは、独り首を傾げてその場を後にした。








星河先輩 side



茉友ちゃんと別れた後、俺は家に続く商店街を歩いていた。

本当は真っ直ぐ帰るはずだったんだけど、俺はふいに本屋の前で立ち止まる。



…あ、そういえば、今日って漫画の新刊の発売日だったっけ。



そう思ってその本屋に入ると、俺はすぐさま漫画コーナーに向かった。





…と、その時…





「あれ?友希」

「!」




少女漫画の棚を通り過ぎようとした時、俺は誰かに名前を呼ばれた。

…でも、その声の主が誰かなんて相手の顔を見なくてもわかる。



俺の名前を呼んだのは…





「…菊池君」




さっき学校で別れたはずの、菊池君だった。