へたれ王子


って、その代わり午後の授業は全部保健室で過ごす…とかじゃないよね。
星河先輩ならあり得そう。それならゲーセンに誘われたのも納得できる。
だけど星河先輩が、「じゃあ放課後ね」と爽やかに微笑んでくれるから、あたしも思わず笑顔で頷いた。
…ちょっと不安はあるけれど、でもこうやって誘われると、何だかんだで楽しみになっちゃうんだよなぁ…。

………

それからは午後の授業を受けて、SHRも終わり、ついに約束の時間がやってきた。
教室で待っていると、本当に星河先輩がやって来て、「茉友ちゃん、行くよ」と言ってくれる。
星河先輩が心変わりしていないか少し不安でいたら、先輩が「ゲーセン楽しみだね」と言ってくれたから、安心して胸を撫で下ろした。

「…ところで先輩、ゲーセンに行って何をするんですか?」

そして、ふいにあたしが気になってそう問いかけると、星河先輩が言う。

「久しぶりにエアホッケーしたいなぁと思って。茉友ちゃんさえ良ければ対決してみない?」
「で、でもあたし、エアホッケーとかやったことないし…てかエアホッケーというものがそもそも何なのかさっぱりだし…」
「え、ホントに!?」

あたしが思いきってそう言うと、星河先輩が「じゃあ尚更やんなきゃ!」とゲーセンまでの道を急ぐ。
…でもきっと、見たらわかるのかな。ゲーセンとか行かないしわかんないんだよねぇ…。
そう思いながら、星河先輩についていくこと数分後。
ようやく目的のゲーセンに到着して、星河先輩がエアホッケーを教えてくれた。
…ってか、今更だけど、こんなとこで寄り道とかしても大丈夫なのかな。