茉友 side



星河先輩と復縁した後は、二人で公園を後にした。

…手くらい、繋ぎたいな。


星河先輩の隣でそんなことを考えていたら、ふいに星河先輩が言った。



「…茉友ちゃん」

「はい?」

「今度の週末、二人でどこかに行ってあげてもいいよ」



そう言って、照れたような表情であたしを見遣る。


…え、もしかしてそれって、デート!?

いや、もしかしなくてもデートだよね!?


あたしはそう思って、内心独りで浮かれてしまう。



でも、



「…何だか物凄く上から目線ですね」



あたしが星河先輩の言葉にちょっと笑ってそう言うと、星河先輩が言った。



「だってさ、よくよく考えたら俺、今まで茉友ちゃんの行きたいところを優先したことなかったなぁって思ってさ。

だから、次のデート…くらいは、茉友ちゃんの行きたいところ、どこでも付き合うよ」