「き、菊池先輩のあの写真は、何だったんでしょうか?
えっと、き、キスしてる写真とか…」
そう言って田中先生を見ると、田中先生が言った。
「あぁ、アレね。あれも嘘よ」
「!」
「キスしてたのは、夏野さんをここに連れてきた冬木さんに手伝ってもらったの」
「え、」
「だから菊池くんは、無理矢理された側。そもそも最初から浮気なんて全くしてないわ」
田中先生はそう言うと、さっきから入り口のほうに立っていた一年生のコに目を遣る。
「!!」
…え、このコが菊池先輩と…!?
正直髪型を変えてるせいか全く気付かなくて、あたしは物凄くビックリしてしまう。
じゃ、じゃああたしは菊池先輩にかなり失礼なことを…、
そう思うとだんだん申し訳なくなってきて、思わず下を向いた。
でもあたしが俯いていると、星河先輩が田中先生に言う。
「…田中先生、もう二度と茉友ちゃんにこういうことはしないでくださいね」
星河先輩が強い口調でそう言うと、田中先生は沈んだ表情で頷いた。
「うん……もう、二度としない」

