へたれ王子




「!」



そう言われて合った菊池先輩の目は真剣な目をしていて、

あたしは少しだけドキッとしてしまった。


…好き…?

本当に…?

じゃあ、あの写真は何?


あたしがそう思っていると、菊池先輩が言う。



「俺は茉友だけが好きだし、これからもずっとそう。
この前の屋上でのことだって、茉友のことが好きだからしたんだよ。

他のコにはしない」



菊池先輩はそう言うと、じっとあたしを見つめる。

その目は、嘘を吐いているようには見えない。


でも…、



「…うそ」

「え、」

「先輩、嘘なんか吐かないで下さい」



あたしは、見てしまったんだ。

あの写真を。

菊池先輩の他のコとのキスシーンを。


だから、あたしは椅子から立ち上がって言った。



「本当は、あたしのことそんな好きじゃないですよね?」

「!」

「だからそんな平気で嘘なんか吐けるんですよ。あたしは騙されませんから!」

「え、茉友何言って…」

「こんなあたしみたいな地味子となんか一緒にいるより、もっと前みたいに可愛い子と遊んだらいいじゃないですか!
あたしはもう嫌です!そんな心無い言葉を言われたって嬉しくないし信じられません、」



そう言って、未だ座ったままの菊池先輩を見つめる。

だけど、思わずそこまで言ってしまって、あたしは自分の口をバッと塞いだ。



…マズイ!言い過ぎた!