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星河先輩 side
職員室に行ったその帰り、独りで廊下を歩いていると、
曲がり角で何かを見ているような田中先生の姿が視界に入った。
「…?」
…何してるんだ?こんなところで…。
そう思って疑問を抱いた俺は、田中先生に声をかけようとそこに近づく。
しかし…、
「!!」
先生に声を掛ける直前で、俺は窓越しにトンデモナイ瞬間を目撃してしまった。
それは…、
菊池君と他の女子生徒のキスシーンだ。
まさかそんな瞬間を目撃してしまうことになるなんて思っても見なかった俺は、
それを見た瞬間ビックリして歩く足をピタリと止める。
…なにしてんの、菊池君…。
もしかして、浮気?
そう思って独りその場で固まっていたら、次の瞬間田中先生の方から聞き覚えのある機械音が聞こえてきた。
「!」
この音って、まさか…。
そして今度は俺が田中先生に目を戻すと、田中先生は携帯を片手に持ってくるりと俺がいる方を振り向いた。
「!!…ほ、星河くんっ…!?」

