お、怒っちゃったらどうしよう…。
っていうか、それよりもまず…あの噂が本当で菊池先輩の彼女があたしだけじゃないんだとしたら…。
そう思ったら怖くなるし不安だけど、あたしは俯き加減で菊池先輩に話を続ける。
「あの…菊池先輩って、あたしのこと本当に好きですか?」
「え、」
「や、だって…噂でいろんな方々から言われるんです。菊池先輩は色んな女の子と遊んでるって」
「!」
「だからあたしのことも、本気で好きなわけないっていっぱい言われて、すっごく不安といいますか…」
あたしはそう言いながらも、だんだん恐怖が大きくなっていって思わず声が小さくなる。
それと比例して、ドキドキが更に増す。
あぁ、逃げ出しちゃいたい…!
そう思って尚も俯いて菊池先輩の言葉を待っていたら、何を思ったのか菊池先輩は突如あたしの腕を掴んで何処かへと歩き始めた。
「!!…き、菊池先輩っ!?」
「…、」
あたしがそんな菊池先輩にビックリしてそう声を上げるけど、先輩は何も言わずに階段を上る。
そんな菊池先輩にあたしが?だらけでいると、先輩は屋上に繋がるドアを開けてあたしをそこに上がらせた。
…な、何を言われるんだろう。
そう思って身構えていたら、菊池先輩はふいにあたしを正面から思い切り抱きしめる。
「!!?…っ」
そして他には誰もいない屋上で、あたしがドキドキしまくっていたら、菊池先輩があたしの耳元で言った。
「…ごめんね」
「!」
…え?
ごめん、って…?

