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翌日。
二限目の英語の授業が、ようやく終わった。
そして教科書を机の中にしまっていると、その担当である田中先生があたしに話しかけてくる。
「夏野さん、」
「はい?」
田中先生から話しかけられるのは滅多になくて、ちょっとびっくりしていたら田中先生が言った。
「夏野さんって、放課後時間空いてるかな?」
「えっと…」
…約束している菊池先輩には、少し待っててもらおう。
あたしはそう思うと、田中先生に首を縦に振って言った。
「はい、空いていますよ」
あたしがそう言ったら、田中先生はふんわりしたかわいらしい笑顔を浮かべて「じゃあ、」って話を続ける。
「終礼が終わったら、進路指導室に来て。話したいことがあるから」
田中先生はそう言うと、「じゃあ、またね」って教室を後にした。
「はい、また…」
…ってか、田中先生があたしに呼び出しって、珍しい。
何の話だろう。
そう思いながら田中先生を見送っていると、それをあたしの後ろの席で見ていた佐伯さんが言った。
「ちょっと、何今の田中。超ムカつく、怪しすぎ」
「え、」
…怪しい?って、どゆこと?

