へたれ王子



星河先輩 side



学校の生徒玄関前で女子生徒達に囲まれていたら、ふいに茉友ちゃんを見つけた。

実は俺、茉友ちゃんを振ってしまってからちょっと時間が経っている今、自分から振ったクセに凄く後悔している。


こんな気持ちはもう嫌で茉友ちゃんを振ったのに、終わったはずの今でもまだこの苦しい気持ちは消えない。

…茉友ちゃんが輝いて見える。




そう思っていると…。




「もう、星河先輩聞いてるんですかー?」

「え、」



いつの間にか茉友ちゃんの後姿を目で追っていたら、俺を囲んでいた女子達がそう言って不満そうに俺を見つめた。



「…あ、ごめんごめん」



そう言ってその子たちに笑みを浮かべるけど、正直こういうのはウザったくてしかたない。

早く自由にしてくれよ。


そう思いながらもしばらく女子達に囲まれていると、そこへちょうど菊池君が通りかかった。


あ、菊池君に助けてもらおう!



そう思って声をかけようとした瞬間──────…。





「あ、茉友ちゃん!」





菊池君が、ふいに生徒玄関にいる茉友ちゃんに声をかけた。