へたれ王子




「じゃあ、あたしが作ってあげたパワーストーン入りマスコットが効いたんだね!
これで友希は完全にフリーだ~」



美帆ちゃんはそう言うと、コンビニの中で大きくバンザイをする。


え、美帆ちゃんそれやめて。他のお客さん見てる。見てるから、


俺がそう思って「恥ずかしいからやめろ」と美帆ちゃんの腕を掴むと、美帆ちゃんは「はぁい」って反省が全くないような返事をした。







そして、スイーツを買ってコンビニを二人で出ると、俺は美帆ちゃんに言った。



「あ、家まで送るよ。もう暗いし」



そう言ってみたけど、美帆ちゃんは首を横に振って言う。



「ううん、大丈夫。

ってか、そういうことをやるのは、もう本命ちゃんだけにしときなよ」

「!」

「その…茉友ちゃん?だっけ。大事なんでしょ?」



美帆ちゃんのその言葉に、俺は即座に首を縦に振った。

でも、美帆ちゃんだって女のコ。何かあったら危ない。



「や、でも…本当に気を付けて帰ってね」



俺がそう言うと、美帆ちゃんは「ありがとう」って笑顔を浮かべてコンビニを後にした。



「ばいばーい、大将」

「うん、じゃーねー」



…とりあえず、任務完了。

帰ったら茉友ちゃんにメールしよう。





しかしそう思ったその帰宅後、


俺が姉貴達に家中を追い掛け回されたのは、言うまでもない…。