「!!」



…デート…?



菊池先輩はあたしにそう言うと、真っ直ぐにあたしを見つめる。

その視線と言葉に未だドキドキしながらも、あたしは顔を真っ赤にして頷いた。



「あ、あたしでよけっよければ…」



思わず噛みまくってそう言ったけど、菊池先輩は次の瞬間嬉しそうにあたしに言う。



「ほんとっ!?」

「!」

「本当にデートしてくれるの!?」

「は、はい。いいですよ」



だって、特に断る理由もないわけだし。


そう思いながらそう言ったら、菊池先輩は独りガッツポーズをして言葉を続けた。



「じゃあ、待ち合わせ場所とかはまた後でメールするね」

「はい、」



菊池先輩はそう言うとあたしに背を向けてその場を後にしようとしたけど、でもすぐにまたあたしの方を向いて言った。



「…あ、それと…」

「?」

「俺、デートで頑張って茉友ちゃんをリードするから…」

「…」

「告白の返事、前向きに考えといて」

「!」



菊池先輩は少しだけ顔を赤くしてそう言うと、



「じゃあね」



そう言って、今度こそその場を後にした。



「…っ…」




…どうしよう。

菊池先輩といるとドキドキするよぅ…。