…ヤバイ、泣きそう、泣きそう。
嫌だ、別れたくない。
「で、も…」
涙声でやっとそう言うけど、星河先輩は顔を俯かせたままもうあたしを見ようとはしない。
それどころか、自身の手をぎゅっと握りしめてあたしに言った。
「…ごめん。出てって。独りになりたい」
「でも、せんぱっ…」
「出てけよ!」
「!」
あたしの言葉を遮るようにそう言う星河先輩に、あたしはもうこれ以上何も言えなくなってゆっくりその場から立ち上がった。
…あぁ、これで最後だ。
でも星河先輩はまだ顔を上げない。
本当にこれで終わりなんだ。
「…失礼しました」
あたしは目の前にいる星河先輩に最後にそう告げると、静かに保健室を後にした。
…終わってしまったんだ。
幸せだった恋が、音を立てて崩れ落ちた──────…。

