へたれ王子



「…うん」

「いや、うんじゃないよ。教室戻ろーって」

「やだ疲れた無理死ぬ今すぐ帰りたい」



星河先輩は寝転んだままそう言うと、菊池先輩に背を向けるようにして寝返りをうつ。

だけど菊池先輩は、星河先輩のそんな返事を聞いて慌てたようすで星河先輩に言った。



「ちょっ…友希!女のコがそこにいるんだから、それは禁句だって!」

「!」



き、禁句…?

…あぁ、じゃあやっぱりあの星河先輩のへたれっぷりは、本当だったんだ…。

ちょっとだけ複雑だなぁ…。


そう思ってあたしがうつ向くと、星河先輩は目を開けて上半身を軽く起こし、あたしを見た。

そして、安心したように菊池先輩に言う。




「大丈夫だよ。あのコにはもう既にバレてる」