「!」
「…俺、諦めないから。茉友ちゃんを友希から奪って、ずっと俺だけのものにしたい」
菊池君はそこまで言うと、俺の横を通り過ぎてそのまま教室を後にした。
だけど俺はそんな菊池君を引き留めて何かを言うこともできずに、ただただ黙り込む。
…信じてたのに。
二人は友達だから仲が良いんだって。
それなのに、菊池君だけは違ったの…?
だけどその瞬間、俺の脳裏にはこの前ゴミ拾いの後に菊池君と交わした言葉が過った。
『もう二度と、茉友ちゃんに近づかないでほしい』
『言ったでしょ?俺は、あいにく男を優先したりしないからって』
「…」
それに、俺の誕生日に貰ったシールだって…
『…“絶対負けない”…?』
『俺、菊池君に何かしたっけ?』
『あぁ、そのシール面白いでしょ?次のテスト、友希には負けたくないなぁって、そう思って買ったの。前は負けてばっかだったから』
『…そう、だっけ?』
あの時の俺は、菊池君の話を普通に聞き流してた。
だけど、違った。
菊池君は最初から俺にヒントを出していたんだ。
俺がそう思っていると、そんな俺にクラスの女子が話しかけてきた。
「ゆ、友希…大丈夫?」
だけど俺は…へたれのせいかその瞬間その場に倒れて…。
「ちょっ…友希!?」
気絶してしまった。

