へたれ王子




なんでこんな場所に…?


そう思いながらも、あたしは山下先生と一緒にゆっくり星河先輩を運んだ。





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星河先輩 side



目を開けると、そこは見慣れた保健室だった。

保健室特有のにおいが鼻に届くなか、俺はゆっくり上半身をベッドから起こす。


…あれ?俺ってずっと保健室で寝てたんだっけ?


そう疑問に思ったけど、俺はその時心の奥に感じるモヤモヤに気付いた。



「…、」



…なんか嫌な感じがする。

なんだっけ…。


そう思っていたら、次の瞬間ベッドの周りを囲んでいるカーテンが、誰かの手によって少しだけ開かれた。



「!」

「あら星河くん、起きたのね」



カーテンを開けたのは、山下先生。

山下先生は俺に「もう外暗いんだから、早く帰らなきゃダメよ」と言うと、またカーテンを閉めた。


…仕方ないな。もうちょっと寝てたい気もするけど、帰るか…。


そう思って靴を履いていると…



「あ、そうだ。星河くん」

「!」



山下先生はまたカーテンを開けて、俺に言った。



「星河くん、あなた生徒玄関で気絶してたのよ。それを私と2年生の夏野さんが運んだんだから」