へたれ王子




そして、一階に降りてようやく生徒玄関に到着すると、

俺はその時ふとある人影を見つけた。



「!」



あれは、もしかして…茉友ちゃん?


え、何。早速このパワーストーンが効いてる感じ!?



俺は茉友ちゃんに気が付くと、さっき美帆ちゃんにもらったばかりのキーホルダーを鞄から外し、

それを片手に持って茉友ちゃんに近づいた。












茉友 side




星河先輩が、田中先生とキスをしようとしていた。

まさかそんなことになっているとは思ってもみず、

あたしは「何やってるんですか!」とか聞く勇気なんてなくて、

すぐに生徒玄関まで逃げてきてしまった。


はぁ…我ながら情けない。

余計に星河先輩と気まずくなっちゃうなんて…。



そう思いながら独りショックすぎて座って泣いていたら、

あたしはその時誰かに声をかけられた。




「茉友ちゃん?」

「!!」



その声に、あたしはびっくりしてすぐに涙を拭く。

そんなあたしに突然声をかけた相手…菊池先輩はあたしに気付くと、

隣に座って言った。



「どうしたの、独りで泣くなんて」