「責任をおって…、最後まで見守れよ。」


「……え?」


「同じ舞台に立ってさ。」


「…………。」


「好きだから…、やってきたんだろ、バスケ。」



「………。うん、まあ……。」


「なら、まだ……終わりじゃない。頭角あらわすまで、待ってるから。キャプテンとしての責務を果たさないで、アンタは…納得できる?」



「………桐山…。」



そうか、




まだ……終わりじゃ…ないんだ。




桐山も、


私も……。





霧が……一気に、晴れて行くようだった。



「……俺の…弱点、アンタなら分かる?教えて、今後の参考にしとく。」



「………。若干、個人プレーが目立つ。ドライブインもいいけど、もっと、周囲を頼って…ペネトレイトに変えたら、視野もチャンスも…広がる。」



「………なるほど。……やってみる。」



「あ…、それから…!」


「まだあんの?」


「フェイダウェイシュート!あれ、一見格好いいし、難しいから尊敬しちゃうけど……、ディフェンスを掻い潜るように切り込んでいく桐山を…もっと見たい!」


「……?それって、弱点?」


「あれ…、はは、違うか。」




桐山は、ふと…笑って。



私との距離を…



一歩、縮める。



「……でも、やっぱり…的は得てる。悔しい、むかつくけど……。」


「………まあねー、だてに、分析してないもん。」


「……じゃあ、もうひとつの最大の弱点…、わかる?」


「……?まだ、あるの……?」



「あるよ。どうしても、苦手で……敵わないモノ。」