『ミャー』



……ミャー??


職員室へ一歩、一歩と近付くにつれ聞こえてきた可愛らしい鳴き声。



『ミャー。ミャー』



これはもしかしなくても…ネコちゃん!?しかもとっても高い声だ。子ネコっぽい。




『おはよう。モモスケ』


『ミャー』



職員室の前に置かれた棚の上に、小さな小さな真っ白い子ネコがからだを丸めて座っていた。



『ミャー、ミャー』


『うん。うん』


『ミャー』


『大丈夫だよ。ちゃんとお前のこと考えてたし』



そんな可愛い子ネコちゃんと会話するのは…。


「け、圭くん…」



あたしが話しかけても目もくれなかった超マイペース男子、圭くんだったりする。


そうか…。職員室まで来てたのは、私のためを思って最後まで送ろうとしてたわけじゃなくて、このモモスケくんに会いに来てただけだったのね…。