察してください

ボールの集まったかごを片付けようと押そうとすると、水沢くんがそれを止めて片付けてくれた。


そして、あたしたちは別々の場所でジャージから制服に着替えてから、また体育館前に集まる。



「先輩って、見ている方が驚くくらいに危なっかしいですよね。
年上だと思えないです」 



いつものように校門を出て、ほとんど人が通らない田んぼ道を歩いてると。


まだ怒ってるのか呆れてるのか分からないけど、またさっきのことを持ち出された。



「ごめんね、もっとしっかりできるようにがんばるから。
水沢くんの彼女として恥ずかしくないように......」



精一杯がんばるから。
だから、どうかあたしを見捨てないでね。


平凡でドジで、水沢くんとはとても釣り合わないけど、あなたを好きな気持ちはきっと誰にも負けないんだよ。