私は振り返った。 …やっぱり、髪が邪魔だ。 耳が痛いほど大きな声で、ステージの上の人は言った。 「俺、大神 昴って言うから!!」 …一瞬、本気で分からなくなった。 いったいこの人は、何がしたいんだろうと。 ――…本当の答えは、今も分からないけれど、この時から、確かに大神君は真っ直ぐだった。