皆は驚いた顔をして私の方を見ていた。
でも、その中でも一番驚いてたのは
楓ちゃん本人だった。
「私がストラップを壊………」
そう言おうとした時、楓ちゃんは私の目の前
から皆の方に向き直って私の言葉を邪魔した。
「そうそう!だから、私と田河さんでお揃いの
ストラップを新しく買おうって話してたの!」
楓ちゃんは皆の方を向いてニコッと笑った。
嵩広はそんな楓ちゃんを見てホッとしたように
小さく笑った。
「それなら、良かった。
衣乃、田中と仲良くしてやってくれ。」
た……嵩広ぉぉおっ!!!
何でそうなるんだよっ!
とは言えず………
「もっ……勿論だよっ!」
なんて言って嘘の笑顔を嵩広に向ける。


