「えと…田中さん、どしたの?」
渚くんはちょっと
不思議そうに楓ちゃんの方を見る。
その瞬間、私と渚くんの手が離れた。
繋いでいて欲しかった…。
そう思ってしまった自分がいたのに驚いた。
「あっ…!えっとね、
田河さんに見てほしい物があってね。」
そう言って楓ちゃんは
鞄をごそごそと探りだした。
そして、それを手に取って
私の目の前に差し出した。
「田河さん、お揃いだね♪」
私はそれを見て頭を真っ白にした。
私と嵩広のお揃いの星のキーホルダー…。
2人だけの思い出の物なのに……
私達を繋ぐ大切なものなのに…っ!


