渚くんならちゃんと相手の事考えて
断るんだもん。
嵩広とは違う…。
「私、今なら空でも飛べそうだよ。」
私は両手を大きく広げてくるっと回った。
だって…空に届きそう……
この気持ちも悲しみも全部…
「衣乃ちゃん、辛いなら俺んとこに来ればいい。
俺は衣乃ちゃんの一番の味方でいたいから…」
私は思わずその言葉を聞いて微笑んだ。
渚くん、私はね…
「楽しいよ♪渚くんのお陰でっ!」
だから、どうか心配しないでほしい…。
私が渚くんの前でピースサインを作って笑うと
渚くんはクスクスッと笑って私の方を見た。


