私は思わずその言葉を 聞いて櫚子の方を向いた。 櫚子がそんな私の方を見てにっこり笑った。 「衣乃、本当に感謝してる。ありがとう!」 私はその笑顔を見てキュンとした。 「くーっ…もうあんな顔だけの冷血男に 引っ掛かっちゃダメだからねー。櫚子ーっ」 私は思いっきり櫚子に抱きついた。 櫚子は『うん!』って言って私に笑いかけた。 私はこんな毎日が幸せだったんだ。 櫚子に手を降って家に帰る。 その時に思い出す昔の思い出…。