でも渚くんはそこから動かなかった。 「何言ってんの?衣乃ちゃんもでしょっ!」 そう言って渚くんは笑って私の手を取った。 そして、走っていく。 大きな背中が私を引いていく…。 「まっ…待って……」 私…行きたくないよ…。 学校に行ったら… 「衣乃ちゃん……?」 又アイツの事…見つめてしまう……。 渚くんが止まって私の方を振り向いた。 ごめん…渚くん。 「私、学校には行けないや。」