「渚くん、ところでこのままだと遅刻するよ…」 私は鞄からケータイを 取り出して渚くんに言った。 すると、渚くんは慌てたように 「マジで!?それはヤベーな…」 と私の方を向いた。 いや…別に私は学校サボるつもりだったし、 嵩広に今は会いたくないから…… いや、どちらかと言うと 会わせる顔がないから…… 「渚くん、走れっ!」 私は渚くんにガッツポーズを作って、 声をかけた。