「これだから嵩広はっ! 冷血人間っ!最低、無感情男ーっ!」 私は手に持っていたコーヒー牛乳の 空っぽになった紙パックを右手で握り潰した。 「衣乃がそんな怒ることないのに(笑)」 櫚子はヘラっと笑って私の方を見ていた。 「櫚子はお人好し過ぎるんだよっ! 櫚子だってもっと怒ってもいいはずだよっ!」 「んー…もうね、スッキリしたんだ。 衣乃がそれだけ言ってくれたんだもん。」