田中は少し驚いていたけど

俺の方を見て小さく笑った。


「嵩広くんがついてるなら安心ねっ**」


そう言って笑ったんだ。


俺は衣乃を背中に背負って、

又、神社の階段を一段一段下りていった。



「それじゃ、又明日な!」


「うん!」


田中は俺に小さく手を振った。


俺は後ろを向いて又、神社を通り過ぎ、

家へと帰っていく。


「………衣乃…」


何で泣いてたんだよ…

何でそんなに悲しい顔してるんだよ…