何もかも手遅れの俺には

後悔の言葉すら出てこない。


俺はふと見覚えのある道で立ち止まった。

そこに衣乃の笑顔が咲いてるような気がした。


街角のショーウィンドウ。

そう言えば俺と衣乃の誕生日……

今日じゃなかったっけ?


俺はきっとバカなんだ。


気づいた時には店の中に入って手にとっていた

衣乃が好きそうな赤い花の髪飾り。


昔、2人で誕生日プレゼント交換した時に

全く同じ星のキーホルダーを2人手にして

笑いあった。