長いホームルームが終わった。

明日からはもう……


新しい学年に近づいていくんだ…。


私は鞄を持って席を立ち上がった。

すると………


「衣乃ちゃんっ!」


と後ろから誰かの声がかかった。

私は思わず後ろを振り返った。


でも、そこに立っていたのは………


「………渚…くん……」


私の事をすっかり忘れて、

ルルさんと付き合ってた私の彼氏。


私は結局嵩広が好きだった。

忘れることなんて出来なかった。


それは貴方が私に寂しさを

最も与えた人だったから…