あなたの執事だから……。
「ヨル……私、本当は知ってた…。
私がここ(日本)に来た理由……。」
ルル様はグッと僕の顔を見つめて
笑い…そして涙をこぼした。
そうだ…。
ルル様がここ(日本)に来られたのは
日本に婚約者の別荘があり、そこに住んでいた
顔も見た事のない婚約者を訪ねるため。
でも…本当は知ってたんですね……。
僕は貴方の………
「婚約者が目の前にいるってこと……」
ルル様は…最初っから気づいていたんだ。
僕の存在に……
「あまりにも日本に詳しいものだから…。
日本語も上手だし、何でも出来るヨルだから…」
ルル様はぎゅっと僕の手を握って笑った。


