僕は確かに衣乃さんが好きでした。 優しい所も自分に素直な所も妹思いな所も… 全てが素敵だって思える人です。 だけど…… 「僕が貴方の優しさにもう一度… 触れることは許されませんか?ルル様…」 ルル様の笑顔をもう一度だけ… 僕に見せてくれませんか? 渚さんの記憶を…元に戻しませんか? 「ヨル……」 「もう僕はルル様に左手の能力をお伝えし ました。隠し事は何1つ残っていません。 僕が信じられないなら皆に言いふらせばいい」 でも…心はきっと悲しむばかりだろう。 それでも僕は……