「何を………何をしたのよっ!ヨルっ!」
ルル様が僕の肩を掴んで必死に揺らす。
これが正解なんです。ルル様…
「衣乃さんは確かに僕の初恋の人です。
でも、貴方の笑顔が…貴方の優しさが
僕を優しくしてくれたんです…ルル様。」
僕はクスリと笑ってルル様を抱き締めた。
感情のない面白くない執事はどうやって
作り上げられたと思いますか?
ルル様……
「ヨル……本気なの……?」
ルル様は僕を抱き締め返して、
少し手を震わせていた。
「本気ですよ。僕は…やっぱり貴方意外の
誰にも支えられないダメな執事だから…。」
そうさせたのは貴方なんだ。


