僕もあの人と同じだから……
車から見える景色はまるで万華鏡だ。
あちらこちらの景色は
すぐに変わって通りすぎていく。
相変わらずの曇り空は晴れそうにない。
僕の心の様で少し目をそらした。
その瞬間、執事の
「ヨル様っ!お待たせしました!」
と言う声が聞こえたのと共に
突然車が止まって、自動的に開いた扉の方を
向くとそこには立派な屋敷が建っていた。
「ありがとう。僕はもう大丈夫だから。
衣乃さんのところへ戻っていてくれ。」
僕は執事の肩を軽く叩いて、屋敷に向かった。
ルル様のいるこの屋敷に……
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