「あっ……ごめん。」


私はとっさにヨルくんの両肩から手を離した。

ヨルくんは少しだけ真面目な顔して頷いた。


「僕…心配かけてたんですね。衣乃さん。」


ヨルくんは少しだけ悲しい顔をして笑った。

そして、ヨルくんは私の手を引いて、

少し波が荒れて、冷える海へ来た。


そして、そっと私の耳元で囁いたんだ。


「君には1度気を失ってもらわないといけない。
君を守るために僕はここに来たんだ……」


ヨルくんは私の頭を優しく撫でる。


ヨルくんの悲しい顔…何か悪いことが

起こってるんだってすぐに分かった。


「ヨルくん…貴方の事を信じてる…」


私はそう言って笑った。