私が少し笑って見せると

嵩広は少し悲しそうな顔をして、


「そうだよな。俺には関係ないよな…」


と私に背を向けて歩き始めた。


やだっ……待って……


「嵩広っ……」


私は必死に嵩広の服の袖を掴んだ。


「なっ…なんだよ//」


嵩広は私の方を振り返って

口元を左腕で隠した。


こんな顔…させてるのはいっつも私だ…。

そんなつもりはなくても傷つけてるのは…

嵩広を追い詰めてるのは……私の他にいない。


「嵩広…あのね、私…渚くんに私が
彼女だった事、忘れられちゃったの。」


こんなときにまた自分の事ばっか…