私は嵩広に今住んでいる家まで
背負われてやって来た。
嵩広の背中……大きいな……
いつの間にかこんなにも変わってたんだ…。
「嵩広…私、今ここで来夢ちゃんと住んでるの」
私が大きな門に指をさすと嵩広は驚いたように
「……誰の家なんだよっ…これっ…」
と門を見上げていた。
そりゃ驚くか。夜でも分かるよね。
この家の大きさは…
ただのお金持ちっていう
レベルじゃすまないって……
でも、ごめんね。
嵩広には隠し事したくなかったけど…
「誰の家なのかは……
今は都合上、言えないんだ…」
ヨルくんとの約束だから今は話せない。